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<インタビュー>桶谷ホールディングス 創業90周年 - すべてはお客様と私たちの笑顔のために 

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 2024年10月15日で創業90年を迎えた桶谷ホールディングス。初代桶谷平八郎氏が昭和9年に酒の専門店として大阪市生野区で創業、戦争の苦難を乗り越え、戦後には奈良・吉野で事業を再開。平八郎氏の「酒で会社を大きくしてほしい」という夢と「お客様第一」という理念を引き継ぎ、2代目の桶谷陸会長と3代目の桶谷晃弘社長によって、全酒類・食品業務用卸の「桶谷」と酒・生鮮&業務スーパーの「ボトルワールドOK」を主軸に九つのグループ会社で連結決算640億円の規模を誇る企業に成長した。経営理念に「すべてはお客様と私たちの笑顔のために」を付け加え、健康市場への挑戦など新たなステージへ飛躍しようともくろむ。すでに100周年へ向けてのビジョンも見据える桶谷ホールディングスの今後について、桶谷社長へ話を聞いた。

 

桶谷ホールディングス 代表取締役社長 桶谷 晃弘 氏

 

 

お客様第一の精神、常に大切に成長を

―90周年おめでとうございます。今のお気持ちをお願いします。


 「私たちを支えてくださった皆さまのおかげで90周年を迎えることができ、大変感謝しております。


 創業者から父である現会長、そして私に引き継がれてきた当社の経営理念でもある「お客様第一」の精神を常に大事にし、これからも社会に役立つ企業として成長したいと考えています。」

 

 

当社に関わる方に感謝の気持ち持つ

―経営理念を大事にされています。

 

 「創業者から『信用が大事。絶対に嘘はつかず、顧客はもちろん仕入れ先様など当社に関わる全ての方に感謝の気持ちを持て』と教え込まれました。


 90周年を迎えるにあたり、お客さまはもちろん、従業員とそのご家族も含めて一緒に笑顔になれるようにと思いを込めて『すべてはお客様と私たちの笑顔のために』を経営理念に付け加えました。


 お取引先様を含め、お客さまを大事にさせていただくこと、より良いサービスを提供するには従業員も幸せでなければ実現は難しいと考えます。


 また、かつては従業員全員の顔が見られる事業規模でしたが、おかげさまで現在は関東、北陸、九州にまで規模が拡大したこともあり、より明確に意図が伝わる経営理念が必要であるとも考えました。」

 

 

口腔ケアなど健康市場へ挑戦

―新しいテーマとして「健康」を掲げられています。

 

 「お酒から食品まで幅広く手がけ、『外食でも食卓でも、飲・食をもっと楽しく、豊かに』を目指しております。


 しかし、身体が健康でなければ食事も楽しめなくなるという考えと少子高齢化に伴い、健康への需要が今後ますます増えるという観点から、私たちは健康市場へ挑戦することにしました。酒と食で成長してきた企業が健康分野に進出す ることは、企業の社会貢献としても、正しい道に進んでいると自負しています。


 具体的には今年の6月に県内で『みがきやすい歯ブラシ』などを製造しているライフレンジをグループに迎え入れました。口腔ケアは健康維持に非常に重要で、免疫力の向上にも効果があると言われています。


 そして9月にはフィットネスジムをオープンしました。当社でも健康経営を推進しており、特に体を使う仕事が多い、物流部門のOBSでは健康経営優良法人にも認定されています。


 また、現在九つの事業会社を抱えていますが、セグメント別の売上構成比では偏りが出てきていることも事実です。

 

 将来のリスクヘッジのためにグループ全体の売り上げの均衡を保つことも重要で、さらなる経営の多角化が求められる中、「健康」分野への進出は欠かせないという考えに至りました。


 今後は、お客様と従業員がより健やかに暮らすために役立つ企業として成長し、飲食をもっと楽しく、豊かになる社会へ貢献したいと考えています。」

 

 

中期経営計画で事業業態を3分割

―事業の再編を考えていらっしゃいます。

 

 「この度、次の100周年に向けて中期経営計画を立てました。その際に現在の事業の業態を三つに分けました。
一つ目は『さらなる成長を図る既存事業』、二つ目は『再編する事業』、三つめは『推進する新規事業』です。

 

 既存事業では桶谷、旭屋、寿屋の業務用酒類卸とボトルワールドOKの小売事業を、これからも当社の主力事業として、さらなる成長を図りたいと考えています。


 再編する事業は運送事業や物流管理を行うOBSを指し、さらに専門性を持たせて2024年問題など諸課題を打開していきたいと思います。


 そして、新規事業は先述した健康市場、領域への挑戦となり、さらに広い視野を持って、「飲食をもっと楽しく豊かに」の実現に向けて邁進(まいしん)していきます。

 

 

100周年に向けて目指すべき理想像

―次の100周年にむけて、中期経営計画について。

 

 「当社は創業100周年を迎える10年後のあるべき姿として『100周年ビジョン』を策定しました。その100周年ビジョンを達成するため、10年間を3期に分けて中期経営計画を作成しています。2025年からスタートする第1期中期経営計画は、100周年に向けた足場を固める3年間と位置付けています。


 『地域で一番選ばれる企業でありたい』『健康で豊かな生活を支える企業でありたい』『酒販事業で西日本トップの企業でありたい』『社員が働くことに誇りを持てる企業でありたい』『飲食を通じて皆さまに笑顔を届ける企業でありたい』、そしてこの五つを総合して企業ビジョン『すべてのテーブルに笑顔を』という10年後に目指すべき企業の理想像を掲げました。

 

 われわれ桶谷ホールディングスは経営理念と『すべてはお客さまと私たちの笑顔のために』の精神を常に持ち、新たな時代を切り拓くためにも挑戦と成長を続ける所存です。


 これからもご支援とご協力をなにとぞよろしくお願い申し上げます。」

 

―ありがとうございました。

 

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