探訪ナビ 北葛エリア - 歴史と自然が調和
上牧町、王寺町、広陵町、河合町の4町で構成される北葛城郡。大阪への利便性の良さから、住宅開発が進んできた。ベッドタウンのイメージが強いが、その中にも古墳や古社が点在するなど、歴史と自然、豊かな居住空間の調和がとれた魅力あふれるエリアだ。
上牧町―片岡城跡
久秀・信長が攻撃
馬見丘陵の最北端に位置し、下牧集落の背後にある城跡で、「城山」「下牧城」とも呼ばれている。周辺は興福寺一乗院方の片岡氏が治めていたが、信貴山城を拠点にしていた松永久秀によって攻め滅ぼされている。1577(天正5)年、久秀が織田信長に反旗を翻したため、織田軍によって片岡城も落とされた。
【片岡城跡】
◇住所/北葛城郡上牧町下牧
◇交通/JR和歌山線・畠田駅から徒歩約15分
戦国の攻防をしのばせる片岡城跡
王寺町―明神山
世界遺産見渡すパノラマ
標高273・6メートルの山頂からは五つの世界遺産(法隆寺地域の仏教建造物、古都奈良の文化財、紀伊山地の霊場と参詣道、百舌鳥・古市古墳群、古都京都の文化財)が見渡せる。
360度の大パノラマを楽しめる展望デッキからは、東に東大寺や興福寺、南は近畿最高峰の八経ケ岳、北には法隆寺が見える。西方向にはあべのハルカスや気象条件が整えば明石海峡大橋まで望むことができるという。
麓の明神山鳥居から山頂まで約1・8キロ。歩いて約40分で登れる。舗装されて歩きやすく、おしゃべりしながらゆっくりとウオーキングを楽しめる。
【明神山】
◇住所/北葛城郡王寺町畠田
◇交通/王寺駅南口から奈良交通バス、「明神4丁目」下車徒歩約40分
◇駐車場開門時間/9時~19時
明神山山頂からの眺め
広陵町―「竹取物語」と竹取公園
かぐや姫のまち
日本最古の物語といわれる「竹取物語」では、かぐや姫を養育する竹取の翁は讃岐造(さぬきのみやつこ)と呼ばれていた。広陵町内には讃岐神社があり、古来よりこの地が竹の産地だったことなどから、竹取の翁が暮らしていた場所であったと推定。歴史とロマンあふれる「かぐや姫のまち」として発信している。
町内にある竹取公園には、大きな広場やちびっこゲレンデ、子どもたちが楽しめる遊具があるなど、ゆっくり過ごすことができる。
【竹取公園】
◇住所/広陵町三吉391の1
◇秋冬の開園時間/8月16日~10月31日=8時~18時、11月1日~2月末日=8時~17時
◇問い合わせ/竹取公園管理事務所、電話0745(55)6040
※天候などにより利用できない施設あり
竹取公園
河合町―廣瀬神社
豊作願い「砂かけ」
大和盆地を流れるすべての河川が合流する地にあり、若宇加能売命を祭る。農耕や治水の神として信仰を集めてきた。
日本書紀には、天武天皇が風をつかさどる龍田の神と水をつかさどる廣瀬の神を併せ祭ることにより、国家安寧・五穀豊穣(ほうじょう)を祈願したとも伝わる。
毎年2月に営まれる「砂かけ祭」は豊作を願う農耕神事で、雨に見立てた砂をかけ合う珍しいもの。町の無形民俗文化財に指定されている。
【廣瀬神社】
◇住所/北葛城郡河合町川合99
◇参拝時間/8時~17時
◇電話:0745(56)2065
◇交通/JR法隆寺駅から徒歩約30分。タクシーなら約5分。西名阪自動車道法隆寺ICから車で約5分
◇駐車場50台
「砂かけ祭」で参拝者に砂をかける田人
協賛(順不同)
一般社団法人奈良経済産業協会、桶谷ホールディングスグループ、菅原天満宮、喜光寺、共同ハウジング株式会社、前川機械株式会社、戸尾建築設計事務所・戸尾行政書士事務所、海龍王寺、正暦寺、阿弥陀寺、大和郡山市観光協会、藤本建設、農産物直売所旬の駅トドロキタウン店、ル・ベンケイ、和北堂谷村丹後、生駒山宝山寺、とびやま不動産、張替本舗金沢屋北和店、信貴の湯、信貴山のどか村、信貴山朝護孫子寺、奈良元林院検番演舞場「伝統芸能保存会」、天理市、長岳寺、株式会社イチクリ、株式会社ICHIKEN、上牧町、ワンダーリフォーム、花nosode、タナベ、なこうど小町、大仏館