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音羽山観音寺後藤住職の花だより - 春を探して庭を散策「みんな好きなところで生えているわ」

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寄せ植えの手入れをする住職

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 3月初旬の奈良県桜井市にある音羽山観音寺。後藤住職の庭は、まだ花はほとんど咲いておらず、一見するだけでは春を見られません。でも、よく見ると少しずつ春も近づいています。

 

 住職と一緒に庭を散策。春を探してみました。

 

 「これがバイモよ」

 

 漢字では貝母と書くそう。先の話の中で、住職が春の訪れを感じる草花と聞いていました。取材の数日前までは降った雪に埋もれていたそうですが、雪がなくなると10cmほどに芽が伸びていたとのこと。寒さにも強いそうで、30cmぐらいまで成長すると花が咲くそうです。

 

 「リュウキンカも寒くても出てくるのよ」

 

と教えてもらったのは、プランターに青々と葉を茂らせた植物です。

 

 「植えてないのに、種を飛ばして今年もこんなところから出てきたわ。丸い、だんごみたいなつぼみが出てるわ」

 

 住職の庭ではよくありますが、植物がほかのプランターにも種を飛ばし、いろいろな組み合わせの寄せ植えができているそう。クレソンやセイヨウサクラソウと同じプランターで仲良く育っていますが…。

 

 「みんな侵略者よ。好きなところで生えているのよ」

 

 そう言いながらも、どこに生えてきても温かく見守る、茶目っ気たっぷりの住職です。

 

 リュウキンカは春から初夏にかけて、黄色い花を咲かせるそう。漢字では立金花と書きます。葉は独特な苦味がありながら、食べることもできるそうです。

 

 去年の夏、住職のお手伝いをして、玄関の横のひさしの下に並べたダイモンジソウがひさしの外に移されていました。

 

 「雨に当ててあげようと思って。あら、新芽が出てきてるわ」

 

 寒さの中でも、植物たちは春を感じ取っているのですね。

 

 「イチョウの下に、大きなミツマタのつぼみがあるのよ」

 

 2月の取材の時も、住職の庭にミツマタの木がつぼみをつけていましたが、ミツマタはつぼみの時期が長いそう。境内の外にあるため、帰りに見に行きました。確かに、前回見たミツマタより一回りも二回り大きいつぼみができていました。4月の初めごろには黄色い花を咲かせることでしょう。どうしてこんなに大きいのか、次の取材で住職に聞いてみたいと思います。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽。

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。

火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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