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奈良県の橿原神宮「文華殿」 修理中最後の特別公開 柳本藩・織田家屋敷の一部を移築

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工事用の素屋根が取り除かれた文華殿=18日、橿原市久米町の橿原神宮

 奈良県橿原市久米町の橿原神宮できょう19日から、春の特別参拝と、保存修理工事中の国重要文化財「文華殿(旧織田屋形大書院及び玄関)」の特別公開が始まる。公開は19、20日と26日~5月6日。

 

 文華殿は、織田信長の弟、織田有楽斎の五男を初代藩主とする柳本藩(天理市)の藩主屋敷の一部で、藩主が客人と対面した大書院と玄関の2棟で構成。1844(天保15)年の再建後、1967(昭和42)年に橿原神宮に移築された。老朽化により2020年から保存修理事業に着手、26年3月の完成を予定している。

 

 約3万枚をふき直した屋根の瓦は約8割が新調され、再利用したものは玄関のある南面に集中。工事用の素屋根が外された状態の現在、瓦の違いを見比べることもできる。工事は現在8割程度まで進んでいるといい、これから外壁の仕上げ作業などに入る。今回の特別公開が保存修理現場を見学できる最後の機会となる。

 

 また、同神宮宝物館では特別展「鉄道で巡る聖地 近代ツーリズムと橿原神宮」(7月21日まで)を開催。江戸時代後期の絵図や鉄道模型、巡礼のしおり、絵葉書など宝物館、近畿日本鉄道、個人などが所蔵する資料を展示している。

 

 特別参拝・公開は午前9時~午後3時。当日、外拝殿前で受け付ける。初穂料3000円(高校生以下1000円)。参拝記念の特製ブッククリップ、特典として宝物館の入館券と同館横のカフェで使える割引券が付く。

 

 問い合わせは、橿原神宮、電話0744(22)3271。

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