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「金魚マイスター」大活躍 奈良県大和郡山市 特産の金魚伝来300年 訪日客に積極PR、講座も

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近鉄奈良駅前で金魚の水槽を見せながら、外国人観光客に大和郡山市をPRする金魚マイスターのメンバー(大和郡山市提供)

 奈良県大和郡山市は今年、市制70周年。さらに、市に金魚が伝来して300年の節目の年でもあり、国内有数の産地として観光資源でもある金魚をPRしようとさまざまな取り組みを行っている。その一つが金魚の歴史・飼い方などさまざまな知識を有する金魚マイスターの活動だ。

 

 

英会話の学習に励み

 

 同マイスターの養成講座は2015年に始まり、これまで延べ約170人が受講。現在はそのうち約50人が定期的に活動を行っている。 

 

 夏の風物詩となった「全国金魚すくい選手権大会」のPRをはじめ、小学校を訪問しての出前講座や絵本の読み聞かせ「金魚のかたり部」、市内の製菓店の協力のもとに行う「金魚和菓子作り講座」など一年を通じて活動内容は多岐にわたる。

 

 昨年からは、外国人観光客に向けた「英語で郡山と金魚をPRプロジェクト」も始まった。 

 

 同プロジェクトは奈良公園などを訪れた外国人観光客にマイスターが直接声をかけPRを行うことで、SNS(交流サイト)などで拡散してもらおうというもの。そのため日常英会話の習得は必須で、参加メンバーは互いに協力し合いながら英語の学習に励んだ。 

 

 このほか、同市へ足を運んでもらうためのアイデアをメンバー間で考え、英字チラシやプレゼント用の金魚の折り紙の作成などにも取り組んだ。

 

 同マイスター2期生で主婦の紀野道子さん(81)は「来てもらった方を駅からどのように誘導すればいいかなど、市と一緒に考えることはたくさんある。やりがいを感じる」と話す。

 

 

9月22日に10年ぶり「金魚サミット」

 

 また、今年は10年ぶりに「金魚サミット」が9月22日に同市北郡山町のやまと郡山城ホールで開催される。大ホールで開かれる博物学研究家の荒俣宏さんによる記念講演やパネルディスカッションのほか、金魚関連の展示物が並ぶ各ブースにキッチンカー、エントランスではマイスターによる金魚講座やクイズ選手権などさまざまなイベントが行われる。

 

 

柳沢吉里と金魚が旅した中山道を歩く企画も

 

 記念事業の締めくくりは「金魚が旅した中山道を歩く」プロジェクト金魚旅。

 

 1724(享保9)年に初代郡山藩主となる柳沢吉里が甲斐国甲府(現在の甲府市)から大和郡山へ入部した際、持参した金魚とともに歩いた道を再現する壮大な企画だ。

 

 甲州街道から中山道をたどり大和郡山まで合計約440キロを11区間に分け、10月23日から11泊12日の日程で練り歩く。宿場町をはじめ道中では金魚すくいなどを行い、「金魚が泳ぐ城下町、大和郡山」を全国に向けてPRする。

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