国原譜

コメの価格高騰をめぐり、過日の本欄で触…

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 コメの価格高騰をめぐり、過日の本欄で触れたが、もう少し言いたくなった。別の筆者が挙げていた「おコメの国、日本」は本当に大丈夫か、だ。

 

 コメをめぐる今回の“騒動”については、世代的にじくじたる思いもある。家での朝食はほぼパンだったし、昼の学校給食も脱脂粉乳にパンが大半だった。

 

 コメ離れに拍車をかけた責任の一端は、自分にもあるような気がしてならない。高校生だった頃の1970年には、生産調整が本格化したのだった。

 

 亡母の実家が農家で、夏休みと冬休みには長期間、遊びに行った。周りは田んぼと畑だった。そんな田園地域でも、今は住宅が建ち並び、風景は様変わりした。

 

 まだ私たちは「おコメの国」にいるのだろうか。私たちの歴史や文化の原点の一つとされてきた「瑞穂の国」(日本書紀)、「水穂の国」(古事記)の住人だろうか。

 

 過度な意味付けは良くないかもしれない。だが、コメを「ただの商品」としてしまうことにはためらいもある。この、いわば中途半端なコメをめぐる思いの中に、国(国家)の将来への鍵があるかもしれない。(北)

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