株式会社アスカグリーンファーム 「日本一の農業法人を目指す」 - 儲かる農業に挑む
株式会社アスカグリーンファーム
インタビュー:■森脇 信之会長 ■山本 人彰代表取締役社長 ■蔡 顯人取締役営業統括本部長 ■嶋村 泰志技術顧問
日本一の農業法人を目指すアスカグリーンファームの(左から)蔡本部長、森脇会長、山本社長、嶋村顧問
日本一の農業法人を目指し
「どうせやるなら日本一を目指せ」。森脇信之会長からの言葉を実現すべく奮闘するのは五條で純国産キクラゲの栽培から加工、販売までを行う農業法人アスカグリーンファームの山本人彰代表取締役社長だ。
「継続して安定した生産量や利益を出すことは本当に難しい」と話す。このままでは将来、日本から農家はなくなってしまうと危惧する。限られた土地、使われていない空間で最大限に利益を出せる作物は何かと考え、キクラゲに行きつき、さらに希少種の「白いキクラゲ」の栽培に成功。
「儲かる農業を確立し、日本の農業を支えたい」と話す山本社長は自分たちのノウハウを持って生産者を増やしていければ、この先10年から30年先の農業が存続していける活路を見出せるかもしれないと希望を持つ。
最近は韓国を中心にアジアへの進出も図るがコロナ禍によりストップし、一時的に会社の規模も縮小せざるを得ない状況に。しかし山本社長は「コロナ禍で大変であったが目標は諦めずに追いかけ続けていた」と話す。今後は失った時間を埋めるべく、人材の確保をしながら巻き返したいと意気込む。
「菌床工場を立ち上げることが私のミッション」と話す嶋村泰志技術顧問は、熊本で長年農業に従事しながら、しいたけなどのきのこ栽培、漢方で用いられる鹿角霊芝の栽培に携わってきた。そのノウハウを活かすべく4年前から同社と関わる。
「キクラゲ栽培の品質安定や収穫量増やしていく」と意気込む嶋村顧問。菌床からつくることで完全オリジナルのキクラゲが完成し、品質安定と収穫量が増えることでコストダウンも計れるため、これからに期待される。
儲かる農業に挑む
「広報と営業をしっかりこなし、すばらしいキクラゲをもっと広めたい」と意気込む蔡顯人営業統括本部長は山本社長と30年来の友人でもある。「キクラゲ、そして農業のリーディングカンパニーが目標」と話す蔡本部長は、サプリメントなどのキクラゲの加工食品、中華の食材というイメージの払拭、次世代の子ども達にも食べてもらう食材としての確立を目指す。
茶、うどん、清酒、豆腐など奈良にルーツを持つ食材も多く、奈良は食文化の発祥の地。このことを周知するためにも奈良県産食材とコラボレーションし、「奈良ならではの食を発信していきたい」と話す。
「継続することが力」と語る森脇信之会長はどんなことにもプラス思考で諦めずに続けることで結果が出てくると考え、「一社員でありながらも各々が経営者目線を持つことも大切だ」と話す。
今後は付加価値のある商品展開、マスコミが注目し続ける仕組みづくりを目指す。「将来は研究所もつくり更なる発展を追いかけたい」。山本社長をはじめ、蔡営業本部長、嶋村顧問の活躍に期待する。
キクラゲを栽培している農場