巨大な龍描く「龍游図」特別公開 奈良県葛城市・当麻寺中之坊
葛城市当麻の当麻寺中之坊で、ウルトラマンや仮面ライダーなどを描いた日本画で知られる画家・村上裕二さんが奉納した障壁画「龍游(りゅうゆう)図」が特別公開されている。24日まで。
幅約11メートルの大画面に巨大な龍を描いた「龍游図」は、飛鳥時代に同寺が開かれた時に役行者(えんのぎょうじゃ)が熊野から龍神を呼び寄せたとの伝承に基づく。飛鳥時代の役行者と、平安時代に中之坊の僧に真言密教を伝えた弘法大師空海を同時に描き、時代の経過を表現している。
春から夏にかけての三輪山と、秋から冬にかけての二上山を描いた障壁画も部屋の東西に配置され、季節の流れを表している。
中之坊の松村實昭貫主は「大和平野を悠然と游(およ)ぐ龍の迫力と、時間や季節の流れを感じてもらえれば」と話している。
霊宝殿では、村上さんの作品11点を展示する「村上裕二展」も併催している。