東大寺・阪神淡路大震災30年法要
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奈良市雑司町の東大寺(橋村公英別当)で17日、「阪神淡路大震災発災30年物故者慰霊法要」が営まれ、災禍で亡くなった人々の冥福を祈った。
午前10時、慰霊、追悼の意を込めた鐘が18回突かれたあと、鐘楼の東にある念仏堂で僧侶約20人が読経。参拝者らも堂前に設置された焼香台で静かに手を合わせていた。鐘は地震発生時刻の同日午前5時46分にも突き鳴らされた。
橋村別当は「30年前、警備員から揺れで大仏殿のきしむ音が恐ろしかったと聞いた。大地震が起こる高い確率を考えると、日々限りある命を感じ、備えを忘れないことが大切だと感じる。追善の機会を持つことで気持ちを新たにする日になれば」と話した。