ようやく夏の暑さが和らいできて、「秋祭…
ようやく夏の暑さが和らいできて、「秋祭り」が各地で行われている。神社では秋の例大祭があり、それぞれの思いを込めた参拝者でにぎわう。
ただ、本来は政治と無関係なはずの神社参拝が、なぜか政治にまとわりつく。最も象徴的なのが靖国神社。衆院選のさなか、やはりさまざまな声が飛び交った。
靖国神社は、1869年に明治天皇によって創建された「東京招魂社」に始まり、1879年に現社名に改称されたという。今は宗教法人の一つだ。
招魂社は全国に広がり、主な招魂社は1939年に「護国神社」に改称した。ちなみに1879年は「琉球藩」から「沖縄県」に変わり、琉球王国が滅亡した年である。
春の「椿まつり」で知られる県護国神社(奈良市古市町)は、第2次大戦中の1942年に建てられた。靖国神社同様、明治維新から先の大戦までの約3万柱を祭る。
高杉晋作の発起が起源という招魂社から靖国神社や護国神社への過程は興味深い歴史。ついでに1970年前後の「靖国神社法案」を巡る論議も振り返ろう。静かな奈良の秋を騒がす衆院選を念頭に。(北)