9日は本県に関係した全国トップ級のニュースが相次いだ。一つは「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産国内推薦候補の選定。もう一つが衆院県2区の高市早苗経済安保相の自民党総裁選への立候補正式表明だ。

　飛鳥・藤原は藤原宮跡や高松塚古墳など計22の資産で構成。国の文化審は「東アジアの古代国家形成期において、中央集権体制が誕生・成立した過程を、二つの連続する時代の宮都の変遷から示すことができる唯一無二の資産」と評価する。

　古代の本県が国内のみならず東アジアの拠点の一つだったことを示す遺産となるだろう。本県は平城京を経て都が県外に移った後も、国内の政治や経済に影響を与える地域であり続けた。

　しかし、明治維新後、首都が東京に移るとその地位を失った。その証拠に未だ県出身の総理大臣はいない。

　高市氏が総裁選に当選すると、国会でも首班指名を受ける可能性が極めて高い。今回の総裁選は前回に続き、県の歴史上でも注目すべきニュースといえる。

　高市氏にはもう一つ、「史上初の女性首相」の話題も。「ガラスの天井」を破れるか注目だ。(法)