国原譜

現職知事の落選は、1951年に行われた…

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 現職知事の落選は、1951年に行われた戦後2回目の県知事選以来となった。同じ年の9月にはサンフランシスコ平和条約が結ばれ日本が主権を回復している。

 

 51年の知事選を制したのは元内務官僚で福岡県副知事なども務めた奥田良三。現職の野村万作を約5万7千票差で破った。

 

 「奈良県の百年」(山川出版社)によると、現職の野村は自民党の前身に当たる自由党本部の勢力争いで公認を阻まれ、逆に奥田が公認を得た。党中央の勢力図が地方の首長選に影響するのは昔も今も変わらないようだ。

 

 51年の知事選では奥田が「県知事は県人から」をキャッチフレーズに掲げたが、今回当選した山下真氏は山梨県出身で大阪から勢力伸張を狙う日本維新の会の公認を受けた。

 

 奥田以降、県外出身者が知事の座に就くのは初めてだ。県民が「大阪のように」と望んだのか、4期に及んだ荒井県政への批判なのか。

 

 いずれにせよ、県内政界で維新色が強まるのは間違いない。維新の政策の具現化が求められる中で奈良や自身の独自色をどのように出していくのか、試されるのはこれからだ。(増)

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