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【写スポーツ】老若男女 地域に根差して - 鴻ノ池スポーツクラブ

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照明の明かりに浮かぶ選手。気迫のこもった練習が続く=写真は特記を除き奈良市のロートフィールド奈良で撮影

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健康づくりからトップアスリートまで

現在約100人が在籍

 小学生から大人まで、健康づくりからトップアスリートまであらゆる人たちが集まり、スポーツを楽しむ―。そんな地域に根差した活動を続ける「鴻ノ池スポーツクラブ」。設立は2003年で、奈良市法蓮佐保山4丁目のロートフィールド奈良(奈良市鴻ノ池陸上競技場)を拠点に活動。現在約100人が在籍し、秋田真介代表(49)らスタッフ10人が指導している。

 

 練習は週3回午後5時から2時間。「小学生はさまざまな運動、競技に挑戦させるが、中学生以上は本人の意向や特性に合わせ、短距離、中長距離、跳躍、投てきなどに分かれて実施している」と、短距離を担当する秋田代表。成人向けに体力づくりを目的にした活動なども行っている。

 

 取材当日、学校の授業を終えた生徒が競技場に集まる。この日、奈良市の日の入りは午後5時18分。練習が始まり、しばらくするとナイター照明が点灯された。秋田代表の元に集まった生徒はチューブやボールなどを使い、ウォーミングアップ。さらにミニハードルを使った練習を繰り返した。

 

 奈良県内には鴻ノ池スポーツクラブのように生涯スポーツ社会の実現を目指す「総合型地域スポーツクラブ」が、ほかにも数多くあり、県のスポーツ振興課がホームページなどで紹介している。学校の部活動が地域に移行する方向で検討されている今、その役割は大きい。(写真・文 牡丹賢治) ※写真はパブリックビューイング除く

 

 

 

チューブやボールを使い、ウォーミングアップ

 

ミニハードルを使い手や足の動きを確認する選手

 

【問い合わせ】

鴻ノ池スポーツクラブ事務局 080-4019-6321

 

パリ五輪男子100メートル日本代表・東田旺洋選手 「陸上の楽しさ教えてもらった」

 鴻ノ池スポーツクラブから巣立ち、トップアスリートとして活躍する奈良市出身の東田旺洋選手(関彰商事)はパリ五輪の陸上競技男子100メートルで日本代表として出場。予選1組10秒19で5着。惜しくも準決勝進出を逃したが、奈良市役所で行われたパブリックビューイングには、家族や関係者、市民らが大勢詰めかけた。東田選手が代表に決まった時、秋田代表は「バランスの取れた走りができ、レースをまとめる力があった」と話した。帰国後、奈良市を訪れた東田選手は「奈良を離れ10年経つが、多くの方々に集まってもらい、うれしい。社会人となった今、これまで以上に人のつながりの大切さを感じた」と話したほか、鴻ノ池スポーツクラブでは「陸上競技の楽しさを教えてもらった」とほほ笑んだ。また、同クラブに足を運び、後輩を激励した。

 

県民の誇り、更なる飛躍を―。パリ五輪終了後、仲川元庸・奈良市長を訪ね、歓談する東田選手=奈良市役所

 

東田選手の登場に沸く来場者ら=同

 

ならスポーツクラブ理事長・北良夫さん 「豊かに生きるための文化に」

 毎月第4土曜日、本紙で「人生100年健やかに生きる~体育・スポーツとともに~」を執筆中の「ならスポーツクラブ」理事長、北良夫さん(92)もロートフィールド奈良で同クラブのメンバーとともに週3回、汗を流す。鴻ノ池スポーツクラブの立ち上げのも尽力した北さんは、生涯現役を誓う。会員のアイデアで始めた「50メートルダッシュ王選手権大会」は広く参加者を集い、5月の恒例行事として定着。今年15回目を無事終えた。「スポーツが人々のライフワークに『する・見る・支える』という立場を取り入れ、高齢化が進む中、豊かに生きるための文化として親しまれる時代を迎えている」と話した。

 

メンバーとともに汗を流す北さん(左端)

 

2024年10月23日付・奈良新聞に掲載

 

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