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いじめ訴えるノートに「花丸」訴訟第1回弁論 奈良市側争う姿勢 - 奈良地裁

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弁論後、報道陣の取材に応じる原告代理人の松田真紀弁護士=13日、奈良市

 奈良市立小学校でいじめを受けた女子児童が自殺をほのめかす内容を記入したノートに、当時の担任が「花丸」を付け「あなたならできる」と英語で書いて返却した問題で、児童とその両親が市に対して、慰謝料など約250万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が13日、奈良地裁(和田健裁判長)で開かれた。市側は答弁書で請求の棄却を求め、争う姿勢を示した。

 

 

 訴状などによると、児童は2021年、小学3年の2学期ごろから継続的にいじめに遭い、22年2月には同級生に足を蹴られ、全治1週間のけがを負った。

 

 同年6月には、児童が「自学ノート」に「わたしは死ねばいいのに」などと自殺をほのめかす内容を書いて提出。担任教諭は「花丸」を付け「You can do it(あなたならできる)」と記入して返却した。

 

 学校側はいじめの事実をすぐには認めず、担任教諭に対する懲戒処分もなかった。昨年12月に市教育委員会が公表した調査報告書では、12件のいじめを認定。児童はストレス障害と診断された。

 

 原告側は、いじめによる被害を長期間にわたって認定せず、いじめ防止に向けた指導を怠った学校や教育委員会の対応は違法で、児童らに精神的苦痛を与えたなどと主張している。

 

 弁論後、原告代理人の松田真紀弁護士は「答弁書を見て、あらためて不信感や絶望感を感じた。正しく事実が認められ、娘の残り少ない小学校生活が安心したものになることを願いたい」と両親のコメントを発表し、「市は教員には義務違反はないと主張しているが、いじめ防止対策推進法の趣旨、そのガイドラインの意味を理解していないと思わざるを得ない」と指摘した。

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