奈良・古社寺の花めぐり/幸せを呼ぶ二つの花 - 喜光寺で双頭蓮開花
奈良市菅原町の喜光寺(山田法胤住職)で26日、1本の茎に二つの花がつく珍しいハス「双頭蓮(そうとうれん)」が開花した。
古くから良いことが起こる前触れの「吉祥・瑞兆(ずいちょう)の花」とされ、日本書紀にも舒明天皇7(635)年7月に「瑞蓮」と記述がある。同寺で咲くのは4年ぶり。
26日朝、片側の薄いピンク色の花が咲き始めた。同寺は「明日はもう片側も開花するのでは」と話している。花弁は開くと3日ほどで散ってしまうという。花弁は午後になると閉じてしまうので見頃は午前中。同じ鉢にもうひとつ小さな双頭蓮のつぼみが見つかっており「親子の双頭蓮」は非常に珍しいという。
小林澤應副住職は「コロナ禍以来の開花なので吉兆としかいいようがない。世界平和を願ってやみません」と話す。
同寺では8月16日まで、西ノ京地区4カ寺で共通拝観券などを販売する「奈良・西ノ京ロータスロード〜蓮と歴史を楽しむ旅」も開かれている。