簡単な動きで脳を活性化 「ライフキネティック」体験会に100人が参加 - 奈良県広陵町を「骨折0(ゼロ)のまち」へ

奈良県広陵町は3月2日、同町笠の総合保健福祉会館(さわやかホール)で同町内の小学1年生から80歳代の男女100人(4部制各25人)が参加して運動、知覚、認知を組み合わせたエクササイズ「ライフキネティック」の体験会を開いた。
ライフキネテックはドイツの運動指導者であるホルスト・ルッツ氏が開発。ボールなどを使った簡単な動きで脳を活性化する。子どもたちは集中力を高め、中高齢者は注意力や理解力の向上、さらに記憶力低下の予防、働く現役世代はストレスの解消などに効果がある。ドイツのプロサッカーチームも日常のトレーニングに取り入れている。
6年前にライフキネティックを導入したJ2大分トリニータの2人の有資格者が指導。参加者が2人一組となり、お手玉を使ってキャッチボールをした。
あらかじめ決められたルールがあり、「1」は右手で取り左脚を前に出す。「2」は左手で取り右脚を前に出すなど、投げ手の指示に従って、お手玉を受け取って脳の機能を刺激した。さらに2、3メートル先のカラーコーンに目をつぶってタッチして認知機能を確認。カラーコーンを通り過ぎたりし、参加者からは頭と体のちぐはぐさに笑い声があふれた。
同町馬見南から参加した仲井秀子さん(58)は「年齢性別に関わらずコミュニケーションが取れるのがいい。ゲーム感覚で失敗してもいいので楽しい」と話した。
体験会のあと、足の骨格をチェックする足健診(ジャパンヘルスケア)、転ばないために必要な足指のグリップ力を調べる足趾把持力測定(そくしはじりょく・畿央大)も行われた。
同町と大分トリニータは2022年からパートナーシップを結び、健康増進などの地域課題解決に取り組み、「骨折0(ゼロ)のまち」を目指している。
2025年3月19日付・奈良新聞に掲載