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奈良県葛城市・当麻寺稲荷社で羽目板下から極彩色の絵発見

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稲荷社の社殿側面から見つかった唐獅子を描いた極彩色の絵=15日、葛城市当麻の当麻寺中之坊

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 奈良県葛城市当麻の当麻寺中之坊(松村実昭貫主)で15日、境内にある国登録有形文化財「稲荷社」の社殿外壁の羽目板を外す作業が行われ、下から唐獅子などを描いた極彩色の絵が見つかった。19日午前10時~午後3時に一般公開を行う。

 

 稲荷社は古代豪族・葛城氏が信仰していた豊受大神を祭る社殿で、現在の社殿は江戸時代に建てられた。高さ約3・3メートルの入り母屋造り。複雑で美しい形をした檜皮(ひわだ)ぶきの屋根に穴が開くなど痛みが目立つようになり、昨年7月から修繕工事が行われている。

 

 社殿背面の羽目板の隙間から彩色文様のようなものが見え、修繕工事に伴い羽目板を外して中を確認することにした。

 

 この日は職人数人が羽目板を外す作業を行い、社殿外壁の各面から極彩色の絵が見つかった。背面には霊鳥、両側面には唐獅子、正面の向拝には花が描かれている。

 

 松村貫主によると、絵は江戸時代に描かれたとみられるが、記録はないという。今後、県などが調査を行い、21日には羽目板をはめて元の状態に戻す。

 

 松村貫主は「美しい絵が見つかりびっくりした。社殿が大切に祭られてきたことを改めて思う」と話した。

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