奈良の興福寺五重塔「令和大修理」起工式 本格修理いよいよ 2034年3月に竣工予定

奈良市登大路町の興福寺で6日、五重塔(国宝)の令和大修理起工式が行われ、関係者約150人が出席して工事の無事を祈願した。
約120年ぶりに実施される五重塔の大規模修理に向け、塔を覆う「素屋根」がこのほど完成。今月から本格的な修理が始まる。
修理では屋根瓦の全面ふき替えや漆喰(しっくい)壁の塗り直しなどを行い、2034年3月に竣工(しゅんこう)する予定。32年春ごろから素屋根が徐々に取り外され、五重塔が姿を見せ始める。
修理現場で行われた起工式では、表白の読み上げや読経などの後、森谷英俊貫首が「国宝である五重塔は国の財産であり、国民の資産。多くの方々のご理解とご協力を得て、この事業を進めていきたい」とあいさつした。