「今年は暑さでギンナンもお休み」 お葉つき銀杏を観る会開催 - 音羽山観音寺後藤住職の花だより
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奈良県桜井市にある尼寺「音羽山観音寺」には、奈良県の指定天然記念物に指定されている、大きな「お葉付き銀杏(イチョウ)」が存在感たっぷりにそびえ立っています。
以前は黄葉の季節にお葉付き銀杏まつりを開催していたそうですが、コロナ禍で中止に。昨年から形を変えて復活していますが、今年はどうなるのでしょうか。
「今年は11月のご縁日に合わせて『お葉つき銀杏を観る会』をするの」
住職は出来上がったばかりのチラシを見せて教えてくれました。
昨年は毎年春に行う大般若会を秋にもしてほしいという声もあり、いちょう祭りの替わりに行ったそうですが、今年は新しい催しになるようです。
11月17日(日)10時~15時、本堂では10時からの勤行の後、高野山紙芝居が。その後、午後からは住職が点てる抹茶をいただき、一緒に写真を撮るという企画もあるそうです(先着100人、1人1000円)。また、お土産付きの昼食券の販売も先着200人限定で用意されています(1食1000円)。境内の散策や参拝は自由にできます。
昼食券等の売上の一部は、能登半島地震と水害被災地への義援金になるとのこと。
前回取材の時、これから能登半島にボランティア活動に行くという男性と出会いました。まさかその後、さらなる災害が同じ土地に起こるとは思ってもみませんでした。住職も心を傷めているようです。
「今年のギンナンはどうでしたか」
前回の取材で9月初旬に訪れた時、早めに落ちたギンナンをいただきました。その後がギンナンの本番のはずですが…。
「少ないのよ。バケツの中にあるのが全部。これまでで一番少ないぐらいだわ。今年はお休みの年なのね」
多い年だと実だけで200kgあった時もあるそう。そんな時はシートを敷いて集めるそうですが、今年は1kgもなさそうです。
「暑すぎて、イチョウも自分の身を守るために実を落としたのかもね。私も休みの年ね」
たくさん採れると、その分手間もかかります。どこまでも前向きな住職です。
黄葉は、ギンナンの出来とは関係ないそうです。11月に入れば色が変わり始めるとのこと。今年の黄葉も楽しみです。
黄葉と住職の笑顔に会いに、この秋観音寺を訪れてみませんか。
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽。
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。
火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門