大和路仏像、一堂に 滋賀県で特別展 国宝や秘仏、奈良を舞台にした文学も紹介
奈良大和路の寺に伝わる仏像などを紹介する夏季特別展「奈良大和路のみほとけ―令和古寺巡礼―」が滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷の「MIHO MUSEUM」で開かれている。法隆寺、東大寺、薬師寺所蔵の国宝仏像をはじめ、県内各地の仏像、絵画、工芸品を写真家入江泰吉の作品と奈良を舞台にした文学を交えて紹介。国宝5点、重要文化財10点を含む51件を展示する。9月1日まで(前後期一部入れ替えあり、後期展示は8月6日から)。
薬師寺の聖観世音菩薩立像(国宝・白鳳時代)は、哲学者の和辻哲郎が「世界に比類のない偉大な観音」と称賛した仏像。本展では360度の展示を行う。7月5日に同像の前で読経を行った薬師寺の加藤朝胤管主は「人々が心の安らぎとした仏様を身近に感じていただけたら」と話した。
大安寺の秘仏、馬頭観音菩薩立像(奈良時代・重文)は後期展示。その他法隆寺の金堂天蓋付属飛天・鳳凰(国宝・飛鳥時代)などが一堂に会する。
同館の片山寛昭特任学芸員は「奈良を歩くように楽しんでいただけたら」と話す。特別陳列「ムレイハ古代アラビア海洋キャラバン王国シャールジャの遺宝」も同時開催中。
午前10時から午後5時開館。月曜(祝日の場合は翌平日)休館。入館料は一般1300円、高校・大学生1000円、中学生以下無料。
問い合わせは同館、電話0748(82)3411。