連載「歴史インタビュー」 第3回/元奈良県立橿原考古学研究所副所長 石野博信さん - 邪馬台国の謎探る

考古学や歴史学、文化財学などの専門家に話を聞くインタビュー連載。第3回は元奈良県立橿原考古学研究所副所長の石野博信さん。考古学の道を選んだ経緯や、恩師となった末永雅雄さんとの出会い、約50年前に担当した纒向遺跡(桜井市)の初調査について話を聞きました。(聞き手・竹内稔人)
宮城県石巻市の出身。高校卒業後は、父が兵庫県西宮市で経営する自動車修理の町工場を継ぐつもりだった。ところが父から「大学くらい行っとけ」と言われ、町工場の近くにあった関西学院大学を見学。きれいなキャンパスにひかれ「ここだったら入ってもいいな」。受験勉強はしていなかったが無事入試で合格した。
大学1年のとき、関西大と関西学院大による加茂遺跡(同県川西市)の共同調査に参加。現場で東北地方の「ズーズー弁」で話していたところ、声を掛けられたのが考古学の大家で関西大教授の末永雅雄さんだった。