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【動画あり】薬師寺・東塔落慶法要スタート 4月25日まで、「釈迦四相像」開眼法要も

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東塔の解体修理完成を祝い始まった落慶法要=21日、奈良市西ノ京町の薬師寺

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 奈良市西ノ京町の薬師寺で21日、約110年ぶりの解体修理が実施された東塔(国宝、奈良時代)の落慶法要が始まった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で当初予定より3年延期されていた。25日までの5日間、申込者や招待者の計約1万人が参列して完成を祝う法要があり、東塔初層内で約500年ぶりに復元された「釈迦四相(しゃかしそう)像」の開眼法要も併せて営む。

 

 東塔は木造の三重塔で高さ34メートル。各屋根の下には裳階(もこし)と呼ばれる庇(ひさし)が付く。創建当初の唯一の建物で、その建築美から「凍れる音楽」とも称される。心柱が空洞化するなど傷みが進み、同寺は2009年7月から本格的な解体修理事業に着手。修理のために勧進した特別写経は10万巻が満願成就した。当初は20年4月の落慶を予定していたが、コロナ禍で延期を余儀なくされていた。

 

 法要では、舞台を払い清めるための舞楽「振鉾(えんぶ)」を南都楽所(がくそ)が奉奏。東塔北面の三層全ての扉が開けられると、参列者全員が開眼筆を手にし、導師の加藤朝胤管主の発声に合わせて釈迦四相像に魂を込める儀式をした。

 

 東塔大修理と四相像の特別写経が納経され、加藤管主が表白(ひょうびゃく)を奏上。隣山を代表して興福寺の森谷英俊貫首がお祝いの慶賛文を読み上げた。 加藤管主は「東塔は約1300年前の白鳳時代に建てられた建物で、毎日欠かさずにどなたかが塔の前で祈りをささげてきた。その思いは柱や壁、瓦だけでなく今度はお写経にも込められている」とし、「日本の宝、世界の宝として未来に思いをつないでいきたい」と謝辞を述べた。

 

 25日まで同様の法要が営まれる。

 

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