「3万6000年前」の人々に迫る - 「発掘された日本列島2022」展(最終回)

◆ 新発見考古速報 ◆
ナイフ形石器
稚児野遺跡出土(京都府福知山市)
旧石器時代
槍先用に縁が細かく加工された石器。二上山から運ばれたとみられるサヌカイト(讃岐石)製。
稚児野遺跡からは、日本列島へ現生人類が渡って間もない約3万6千年前の旧石器時代の人々が作った石器が約1500点見つかり、当時の人々が集った場所だったとわかっている。
出土した石器類は木の伐採や、狩り、飼った獲物の解体に使用されたのではないかと推測される。サヌカイトや黒曜石は、遠方から運ばれたもので、集団で大物獣を狩りながら石材入手のため、移動をした当時の人々の姿が想像できる。
「発掘された日本列島2022」展は2月12日まで。観覧無料。