元OSKトップ洋あおい出演「11月松竹新喜劇公演」11月24日まで
「11月松竹新喜劇公演」のチラシ
大阪松竹座(大阪市中央区)で上演中の「11月松竹新喜劇公演」がきょう24日、千秋楽を迎える。いずれも茂林寺文福と舘直志による合作「砂糖壺」(わかぎゑふ演出)と「人生双六」(曽我廼家八十吉演出)の2本立て。劇団の未来を担う30~40代の俳優中心の座組みに元OSK日本歌劇団トップスター洋あおいが加わって展開する人情喜劇は、観る人の心を温め、元気にする。
43年ぶりの再演となる「砂糖壺」はとある和菓子屋の親子の物語だが、放蕩息子と母親という元々の設定を真面目で優しい息子(藤山扇治郎)と仕事もせずに遊び回る母親(洋あおい)に改訂。時代も前の大阪万博が開かれた1970年に移した。町内の人たちとの昭和らしい絡みは当時を知る世代には懐かしく、若い世代には新鮮。芸達者な洋が演じる破天荒な母親と実直な息子役・扇治郎のクライマックスの掛け合いが泣かせる。
「人生双六」は1938年の初演以来、何度も上演されてきた松竹新喜劇の名作。今年5月に実施した「松竹新喜劇演目総選挙」で1位となり、今回の上演が決まった。ともに失業中の貧しさの中で出会い、5年後の再会を約束して別れた2人の男。互いの存在を心の支えに頑張って生きるも、運に見放された男は報われず…。渋谷天笑、曽我廼家一蝶、曽我廼家いろはの3人を中心に展開する芝居は、泣いて笑って元気になる、まさに人情喜劇の王道。
千秋楽は11時と15時の2回上演。1等席1万1000円、2等席5000円、3等席3000円。
当日券は劇場窓口かチケットweb松竹で購入できる。同公演観劇後のチケット半券提示で、新たに購入するチケットが半額になるキャンペーンも実施中。