実話を基にした映画「35年目のラブレター」 奈良県で凱旋舞台あいさつ 主演・鶴瓶さんと主人公のモデル・西畑さんが登場 本人、演者が裏話披露…

奈良市在住の西畑保さん(89)がモデルの映画「35年目のラブレター」の凱旋(がいせん)舞台あいさつが17日、大和郡山市下三橋町の映画館「シネマサンシャイン大和郡山」で行われ、主演の笑福亭鶴瓶さん、妻役の原田知世さん、塚本連平監督、西畑さん本人が出席し、撮影エピソードや裏話を語った。
貧困でほとんど学校に通えず、読み書きができないまま大人になった、鶴瓶さん演じる主人公が定年退職後、長年に渡って寄り添い、支えてくれた妻の皎子(きょうこ)さんへラブレターを書くために夜間中学へ通うという物語。
前日に映画を観に行ってきたという鶴瓶さんは、「いい映画だった。隣の人も泣いていた」と感想。撮影の話では、原田さんが「西畑家の家が、周りに電線もなく、広くて気持ちよかった」と話すと、鶴瓶さんも「あの長屋が良かった。落ち着いていて、改めて奈良の良さを感じた」と述べた。塚本監督は「飛鳥地方の雰囲気、空気が全然違う。ぜひ、また撮りたい」と話した。
この後、西畑さん本人が「85歳を過ぎてからいいことばっかり」と笑顔で登場。鶴瓶さんが「本人と、演じた人がここにいる。こんなことはない」と西畑さんの方を向き、「撮影中にもよく話しかけてくるから邪魔でしょうがなかった。元気な姿を見ることができてうれしい」と笑いを誘った。