株式会社西和物流-奈良から日本のビジネス常識を変える! - 西和グループ座談会特集<PR>
全員がエッセンシャルワーカーのプロフェッショナル集団
加速する世界的なインフレ、高騰するエネルギーの価格等厳しい経済状況にも負けず成長を続け、全国で活躍する企業が奈良には存在する。西和グループ(萩原良介代表)は、物流事業を中心に事業を展開。戦略的にM&Aを取り入れることで強みや企業資源を充実させ、顧客ニーズに応えている。
また物流事業だけでなく美容事業等様々な事業領域にもM&Aを実施し、2023年3月期はグループ12社で連結90億円を見込み、今後も成長していく。
今回は、奈良でも唯一の経営戦略を展開する同グループの各セクションのトップにグループの特徴とこれまでのビジネス常識を変える戦略についてお話を伺った。
座談会出席者(写真右から)
辰巳運輸株式会社 常務取締役 霜田裕司さん
株式会社西和物流 専務取締役 山﨑和哉さん
株式会社西和物流 代表取締役社長 萩原良介さん
株式会社エール 代表取締役 平田晃嗣さん
運送業界の革命児
ーー西和物流の沿革について
萩原:
西和物流は、今から28年前に私と山﨑専務の2人で地元の奈良県王寺町で始めた会社です。
当初は、2人とも20代で正社員として会社に務めた経験もなく、本当に右も左も分からない状況からのスタートでした。
そんな中、自分たちにできる商売として始めたのがトラックの運送業でした。2人で始めた会社でしたが、徐々に地元の後輩や先輩、友人と人が集まってきてくれて、共に働いてくれるようになり、いただく仕事の量も増えていきました。
徐々にお客様も増え、気が付いた頃にはたくさんのお客様から必要とされる会社となりました。
従業員の健康 幸せを守る萩原社長
ーー自分たちで事業をはじめたご苦労は
萩原:
やはり我々は新参者でしたから同じ業界の方たちからの見方は厳しかったと思います。数年間は県内の同業者さんとは距離を置き、いつかは同じレベルに上がれるように頑張ることがモチベーションになっていました。
それから私が30代半ばの年齢の時に、会社の敷地が手狭になり、田原本町に移設することになりました。会社を移設するタイミングでいろいろな方との出会いやアドバイスもあり、トラック協会に加入することになり、県内の同業者の方々とも交流を持つようになりました。
当社が加入して私が青年部に入り、青年部副会長もやり、専務も当社のグループ会社として青年部に入りました。そんな中、今から数年前にトラック協会の会長が奈良市の塚本運送の塚本社長に代わられ、一緒にもっとトラック業界を良くしよう!と青年部にいた私に打診があり、トラック協会の副会長に指名いただきました。
専務は青年部の会長になり、私と専務の2人ともがトラック協会の理事として在籍しています。
ーー既成概念を破る業界の革命児という印象です
萩原:
私たちの後を仲間たちがついて来てくれたこともあり、とにかく全力でやってきました。
当初は負けたくないという気持も強かったです。ですが段々と任せていただく仕事も増えて、私たちを社会が認めてくれるようになると会社が次のステップへ進むために新たな課題が出ました。
M&Aで課題解決
ーー課題とは
萩原:
物流会社はドライバーさんがいないと成り立ちません。ですのでドライバーさんをはじめ従業員さんを大切にしようという気持ちが昔からあり、その思いがより強くなりました。
しかし、当時の荷主構成では長距離の仕事ばかりで、ドライバーさんの負担を考えると近場の仕事にシフトする必要性がありました。長距離の仕事から脱却するのは非常に難しく悩みの種でした。
ドライバーさんの年間労働時間の上限が制限される2024年問題等の外部要因も加わり、いよいよ抱えていた問題に取り組む必要に駆られました。
ーーどのように乗り越えられましたか
萩原:
そこで取り入れたのがM&Aでした。私たちがもっていない強みやお客様を一緒にすることで問題の解決に近づくことができると考えました。東大阪の辰巳運輸へのM&Aもそうした考えからです。
辰巳運輸は倉庫をたくさん保有し近場の配達に特化した会社でした。西和物流が100%長距離運送だったのが今は40%弱になりました。
次はスイッチ運行等を取り入れたり、静岡県や愛知県、広島県あたりにグループ会社か営業所を立ち上げて、ここでリレーのようにドライバーさんをつなぐやり方に変わると考えています。
安心して働ける環境を目指す霜田常務
ーー西和グループに入る前と後の辰巳運輸について
霜田:
以前は、個人商店に近い考えで、利益率重視の会社でした。会社を大きくすることには消極的でした。しかしお客様の要望に応えようとすると会社を大きくする必要がありました。上は大きくすることに否定的、現場は大きくしていきたいという狭間です。M&Aで西和グループの一員となり、その状況が変わり、一気に会社が大きくなりました。
ーーM&Aをされた側からみた西和物流の良いところは
霜田:
最初はM&Aされた側の社員は使い捨てにされるイメージがありました。実際は全然違って、萩原社長は社員全員を大切にするという考えで、共に仕事をする中でその思いが実感として伝わりました。
当社も小さい会社ながら、ドライバーを大切にするという姿勢で共通していました。社長は当社に来た一番始めの時に、「今まで通り仕事をしてください」と話してくれて、とても安心したのをおぼえています。
理念共感し異業種と
ーー辰巳運輸以外にもM&Aを展開していますね。
萩原:
以降も継続的にM&Aを実施し、現在は11社を保有するグループに成長しました。美容事業を展開するエールもM&Aをして仲間になった会社です
ーーなぜ物流会社と美容会社が同じグループに
萩原:
もともとは、奈良県内で同じ考えを持ち、他業種でもよいので若い経営者で一緒にやれる人はいないかと探していたのが最初です。店舗もたくさん県内で展開していましたし、平田社長は前向きで、従業員を大切にしていて、私たちと重なる点が多々あり、私と山﨑専務が5年、10年前に突っ走っていた時を思い出すような人でした。
ーーエールの事業は
平田:
美容室やまつ毛エクステのサロンやネイルサロン、フィットネスジム、リラクゼーションサロン、美容クリニックと美容に関わる事業を大阪府、奈良県で14店舗展開しています。
今から10年前に美容室としてスタートして、そこからスタッフとの話しの中でやりたい事業が増えて実現していく中でセクションが増えていきました。
日々感謝し新しい挑戦をする平田社長
ーー美容事業の経営者からみて西和グループはどのように見える
平田:
「日々感謝」が西和グループの大切にしている理念です。一人一人の従業員に対する温かさが他とは圧倒的に違います。グループ全体で従業員数は500人以上いますが、私たちの美容室で活躍してくれたパートさんがやめるとなった時に本当に心配してくれたりと、人に対してすごく寛容的でやさしいという印象です。
ーー美容業界は人手で不足になりがち
平田:
ワークライフバランスを維持するのが難しい業界で、私の同期でこの業界に入った方も特に女性は途中でやめる率が高く、幹部はほとんどが男性です。結婚して両立する方が本当に少ないです。技術を磨くための練習が営業時間が終わってからだったりと残業が当たり前の体育会系の考え方が残る業界でした。
当社では、従業員が働きやすく、学生たちにうらやましく思ってもらえる業界にするにはどうすればいいかを考えて、いろいろな業務の取り組み方等の改善を図っています。
萩原:
美容業界は、物流業界と同じで、ブラックになりがち。そんな中でも平田社長のエールでは、営業時間中でも、手が空いているなら、そのタイミングで練習をしたり、店を閉めたら従業員は全員帰らせて、残業をささせなかったりと改善をしていて、私たちにとってもすごく勉強になっています。
ーー西和物流からエールへのスタンスは
山﨑:
こうしなさいと上から言うのではなくて、みんなで一緒に考えていこうというスタンスです。現場で考えることで一つ一つの課題は解決できると考えています。
みんなで考えて課題解決スタンスをとる山﨑専務
萩原:
もしなにかあったら私たちが責任をとるので、一生懸命に頑張れと言っています。もし本当に苦しい時に相談してくれたら絶対に助けて解決するというのが私たちの信条です。そこが「日々感謝」というグループの理念にもつながってきます。
従業員を大切に
ーー西和物流と一緒になることで相乗効果は
平田:
それぞれの立場でそれぞれの色が出せて波長があうようにしています。今も各店舗で課題があれば自分たちで改善策を考えて実行したり、提案があったりとその連続です。会議のための会議が多い業界で、当社ではそうした会議はバッサリと削減しています。
一度産休等で離れた従業員が職場に戻りづらくなる原因にもなっていましたので。コミュニケーションの機会はたくさんありますが、資料をわざわざ用意したりと時間がかかることはあえて避ける文化を作ることができました。
ーー人を大切にする西和物流に人が集まる
萩原:
同一業界から当社に入社してくれる方は多いです。離職率も低いので西和物流は人手不足になったことはないです。
それから、カドラスエクスプレスという会社もあり、そこは未経験の若者を一から育てています。
ーー従業員を大切にするをどのような形で
萩原:
心と体の健康を考えてあげたり、寮を用意して生活のサポートをしてあげたりしています。私生活の相談にのってあげる事もしています。信頼関係が生まれる、それが離職率の低さだと思います。
◇やる気にあふれて
ーー今後の西和グループとして成長を果たすために
平田:
成長のためには「日々感謝」の理念を何があっても忘れないことが前提。この理念をもとにいかにシナジーを生みながら、新しい価値をどのように生み、現場の人とみんなで共有していくかが大切です。
それをしていくためには、あたりまえに屈することなく独自性を出して、新しい挑戦を続けること、そして何もしないという状況にならないこと、レスポンスの速さが大切です。
これらを実現し地域のお客様、従業員みんなが笑顔になれる形や価値を生み、雇用条件を良くして家族を含めみんなが幸せになる組織にしていくことで成長はおのずと実現されると思います。
霜田:
倉庫業として、大阪府内の地域エリア配送をしています。ドライバーさんが定年後にも倉庫内の作業で雇用して安心して働き続ける会社にしたい
山﨑:
従業員がいないと成り立たない、日々感謝の気持を忘れないのが一番です。そして会社ごとに考えて行動する、その中で私たちもアドバイスをしたりして、みんなで活躍できる会社にしていきたい。
萩原:
グループ全体の目標は2030年に年商150億円を達成することです。目標であり夢です。グループの人材はみんなポジティブでやる気にあふれるスターぞろいです。
彼らがいつまでも活躍できるように健康を守り、みんなが活躍できるようになればおのずと目標が達成できると考えています。みんなが健康で笑顔で幸せになるように頑張っていきたい。
ーーありがとうございました。
【会社概要】
株式会社西和物流
設立日:平成11年2月1日
所在地:磯城郡田原本町阪手630
従業員数:60名(グループ11社連結435名)
企業理念:「仲間を大切にし、仲間とともに成長し勝ち抜く」
グループ理念:「日々感謝」