五條市の県有地に大規模太陽光発送電施設…
五條市の県有地に大規模太陽光発送電施設(メガソーラー)を整備する計画が論議となっている。信義違反だとする地元の反発は強い。
同県有地はそもそも「大規模広域防災拠点」として整備する計画だった。主に南海トラフ巨大地震を想定した対策として、紀伊半島全域を対象とするものだった。
昨年の知事選では「2千メートル級滑走路」ばかり注目された感があるが、焦点は奈良、和歌山、三重3県を視野に入れた「大規模広域」であることの意味だった。
当初は3段階計画で、1期=要員の集結・派遣や物資集積の平地◇2期=600メートル級滑走路◇3期=2千メートル級滑走路―などを整備するというものだった。
今年1月に山下真知事が発表したメガソーラー整備計画は唐突感を否めない。県が昨年まで進めてきた、紀伊半島全域を対象にするという視点はどこへ行ってしまったのか。
「大規模広域防災拠点」についての再論議を求めたい。本県と国、和歌山・三重両県、関西広域連合も巻き込んだ論議になることが望ましい。最初にメガソーラーありき、では大事なことを見失うのでは。(北)