19〜20世紀のイギリスの法学者、ジェ…
19〜20世紀のイギリスの法学者、ジェームズ・ブライスは「地方自治は民主主義の学校である」と言った。地方自治は地域の身近な問題を題材とし住民の意見も反映させやすいため、民主主義の基本を学べるからだ。
しかし、「二元代表制」である地方自治の一翼を担う地方議会が揺らいでいる。選挙の投票率は年々低下。無投票当選の割合が増え、各地で定員割れが発生するなど議員のなり手不足も深刻だ。
要因の一つに地方自治や議会に対する住民の関心低下がある。特に若者たちは政治を「自分のこと」として受け止めていない。
若い人に政治に関心を持ってもらおうと、奈良市議会は19日、市内の大学生らを対象に議会報告会を開催。「若者の政治参加」などのテーマで意見を出し合った。
投票所入場券にQRコードを付けスマホでの投票を可能にするなどのアイディアも。学生の一人は「僕たちの意見が政策に繋がれば有意義」と政治に関心を持った様子。
しかし、現状では一般の若者が議員を目指すにはハードルが高い。人材確保には参加への仕組みづくりも必要だ。(法)