「議員を辞職せよ」と野党が迫る。昨年の…
「議員を辞職せよ」と野党が迫る。昨年の参院選で初当選して、一度も本会議に出席していないNHK党のガーシー議員に対してではない。
もちろん、国会軽視もはなはだしい、そのことも大問題だ。今、注目されているのは自民党県連会長でもある高市早苗・経済安全保障担当大臣に向けてのものだ。
野党議員が入手した総務省の内部文書が、放送法が定める「政治的公平性」について、「解釈の変更」が問題となった。時の大臣が高市氏だった。
「文書は悪意を持った捏造(ねつぞう)されたものだ」と反論したが、野党議員から「捏造でなければ議員辞職を」と迫られ、「結構だ」と答えている。
7日に総務省が、公式な行政文書であることを認めたため、野党は勢いづいた。同省は放送法により電波停止の権限を持つから、言論の自由を脅かす内容だけに看過できない。
高市氏が大臣だった時に作成された文書が「捏造」というのも無理があり、今度は中身を問題視している。県連会長として、現職知事に「辞めなさい」と突きつけたことがブーメランのように見える。(治)