自民党の県議会会派が3分裂していること…
自民党の県議会会派が3分裂していることで問題視されてきたが、昨年、党県連の新会長に高市早苗氏が誕生したことで、一本化なるかと期待した。
ところが、今度の知事選の候補者推薦を巡っての対応で、これまで以上の亀裂が入ってしまった。自身の選挙を抱えた県議らも会派を超えた動きだ。
県連が推薦候補として、一任された高市氏が官僚出身の平木省氏に決めた。同じく出馬の意思を示して、党推薦を求めた現職の荒井正吾氏をはねつけた。
与党県議としては困惑する。現職知事を支え、共に県政を歩んできただけに、複雑な心境の議員がほとんどだ。「党が決めても現職を応援する」と吐露する人もいる。
各種団体の幹部も「他の組織はどうか」と、推薦状をどうするかを決めかねている。構図は平木氏が「反荒井」の立場で、維新および共産党系候補も同じだ。
選挙戦となれば、現職批判の訴えをすることになり、平木氏の主張に関心が集まる。過去にも保守が分裂した選挙も何回かあった。荒井県政の4期16年を、問う形になることは間違いない。(治)