任期満了に伴う知事選は3月23日告示、4月9日投票の日程が固まる一方、4期目現職の出馬、不出馬は決まらないまま越年することになった。

　新人の出馬表明もまだ1人だけ。県の来年度予算編成が大詰めを迎え各党派から要望が示される時期だが、政策を巡る論戦の遅れが心配だ。

　少子高齢化、人口減少が進む中で地方が生き残っていくには従来の集権的な中央依存から、分権的な自立連携への転換が必要に違いない。そんな流れをコロナ禍が加速させている。

　モノとカネ、ヒトが東京に一極集中している現状を是正するべき。また県の場合は隣接する大都市大阪との関係正常化も切実な課題になる。

　だから乗り遅れてはいられない。コロナ禍で県政の役割を再認識した人も多い。有権者の関心が高まっている中で迎える知事選。政治的な思惑より政策の提案、選択肢を求めたい。

　注目される知事選の候補者調整。また統一地方選では首長選だけでなく県議選や23市町村の議員選も実施される。暮らしを守る身近な政治を誰に託すべきか。新年が明ければ決断のときはもう目の前だ。(松)