保守分裂の様相だ。来春の統一地方選の目…
保守分裂の様相だ。来春の統一地方選の目玉となる知事選に向けて、ようやく名前が上がりはじめ、少し構図が見えてきたようだ。
まず現職の荒井正吾知事が引退するならと、田原本町長の森章浩氏が名乗りを上げた。荒井県政を評価し、次の選挙にも出馬してほしいという立場だ。
仮に引退するなら、これまでの実績を踏まえ、荒井県政を継承していきたいとする。そこへ香芝市出身で元総務省官僚の平木省氏が、正式に出馬表明した。
現県政に対しては「引き継ぐ点は引き継ぎ、改善すべき点は改善したい」として、森氏との姿勢の違いを見せた。それだけに荒井県政をどう評価するかがポイントになる。
現職の荒井氏は、開会中の県議会の代表質問で「まだ結論を出すに至っていない。もう少し熟慮したい」と述べ、5選目の進退について明言を避けた。
いずれにしても現県政の継続か改善かという、保守分裂の選挙になることは間違いない。行政や団体の関係者も気が気でない。分裂なら勝機ありとする政党もある。荒井氏の決断一つで情勢は一気に動くだろう。(治)