奈良県天理市、古墳の麓に民泊施設 ボランティアらと古民家リノベ 時の流れ五感で味わう

奈良県天理市杣之内町の国内最大の前方後方墳、西山古墳の麓に20日、民泊施設「コフニア」(同市萱生町)がオープンする。
「山の辺の道」のハイキングコースにも位置する施設のコンセプトは「五感×五行」。古材を生かした温かみのある空間の「木(き)の棟」や洞窟をデザインした「土(つち)の棟」など木・火・土・金・水の古代の思想「陰陽五行」をテーマにした宿泊棟4棟、飲食棟1棟を完備。
四季折々の庭園や古墳を「見る」、自然の中で鳥や虫の鳴き声を「聞く」、大和茶などの「香る」、木材や土壁に「触れる」、地元の食材を「味わう」など「五感」を通して古代から現代の暮らしにつながる時の流れを感じる仕様になっている。
同施設の共同代表で京都府出身の前田知里さん(43)が、2021年に地域住民から古民家を譲り受けたことをきっかけにプロジェクトがスタート。
全国から集まった約100人のボランティアらと共に約5か月かけて築100年以上の古民家のリノベーションを行った。
前田さんは「宿泊機能だけでない、文化保存活動やイベントなどを通じ山の辺の道や地域の魅力を発信する交流拠点にしていきたい」と話す。
同施設は4棟8床+飲食棟。宿泊定員は8人。民泊の規定により営業は年間180日。春、秋季を中心に予約を受け付ける。営業日や宿泊料金の詳細は公式ホームページを参照。
問い合わせ、コフニア、電話0743(20)6393。