〝未来の社会〟先取り体験 - 大阪・関西万博開幕まで1年【ふりがな付きニュース】
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2025年大阪・関西万博が来年4~10月、大阪市の人工島・夢洲で開かれます。万博とは、世界中の国や地域がそれぞれの文化や最新技術を発表するイベントのこと。大阪万博には「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、約160の国と地域などが参加する予定です。
大阪・関西万博をPRするイベントで、開幕まで「365日」をしめすカウントダウン時計とポーズをとる公式キャラクター「ミャクミャク」=4月13日、大阪市内
まずは万博の歴史をふり返ってみましょう。第1回が開かれたのは、1851年のイギリスの首都ロンドンです。日本は江戸時代。黒船をひきいたアメリカのペリー提督が開国をせまる2年前でした。万博は、遠い外国を知ることができる場所だったのです。
1970年には大阪で日本初の万博が開かれます。アメリカの宇宙船アポロが持ち帰った「月の石」が大人気となり、6400万人がおとずれました。
55年ぶりとなる来年の大阪万博は「未来社会の実験場」となります。ロボット学者の石黒浩さんが手がけるパビリオン(展示館)では、人間とロボットの境界がつかなくなる世界を見ることができます。
石黒さんは子どもたちへ「万博に来て、いろんな未来を体験して、どういう風に未来をつくっていけばいいか考えてほしい」とメッセージを送っています。
大阪・関西万博のプロデューサーに就任しあいさつするロボット学者の石黒浩氏=2020年7月、大阪市
会場全体は、シンボルとなる木でできた大屋根で囲まれます。会場の中と外を結ぶために「空飛ぶクルマ」が開発されています。環境にやさしい電気バスには、運転手なしの自動運転で走る技術も使われる予定です。
大阪府内に住む子どもは学校行事などを通じて入場が1回無料となり、大阪市の子どもには夏休み期間に何度も入れる「夏パス」が配られる予定です。それ以外の地域に住む子どもたちも修学旅行や遠足などで訪れるチャンスがあるといいですね。
木でできた大屋根「リング」などの整備が進む大阪・関西万博会場=4月13日、大阪市の夢洲
🔍調べてみよう
日本が参加した初めての万博は1867年のパリ万博でした。明治維新の前年のことです。
明治時代になると産業をさかんにする目的で国内博覧会が各地で開かれるようになり、奈良県では東大寺大仏殿を会場に奈良博覧会が何度も開催されました。
正倉院の宝物が初めて一般に公開されたことでも注目を集めた奈良博覧会について調べてみましょう。