音羽山観音寺後藤住職の花だより - ニホンミツバチを守れ編 2024年3月上旬
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昨年の春、ニホンミツバチが寺に住みつかなかったと聞いています。それなのに鐘撞堂(かねつきどう)にハチの巣箱がありました。昼間の陽気に誘われて働きバチが入り口から顔をのぞかせています。ニホンミツバチの姿でした。
外来種の害獣が 寺に住みついて
「南音羽地区(=音羽山観音寺と同じ住所)に巣箱を置いてある養蜂家さんからニホンミツバチを巣箱ごと譲ってもらったのよ。大事にしているの」
巣箱の隣に物々しいわながありました。
ニホンミツバチは住職のお気に入り
「わなは桜井市から借りたのよ。どうやらハクビシンが住みついてハチに悪さをしているみたい」
巣箱を囲っている段ボール箱に爪跡がありました。外来種の害獣であれば自治体がわなを貸し出します。日本固有種を捕獲するには免許が必要です。
「一度もわなに掛かったことがないから、本当はハクビシンかどうか分からないのだけどね。でもきっとハクビシンだと思うわ。タヌキはここには住まないから」
動物が奥にあるエサにつられて箱に入ると入り口が閉まるという仕掛けです。
「わなの戸が簡易なのかしら。強い力で押すと戸が開いちゃいそうだから。わなに掛かった動物も必死で逃げようとするしね」
それは意味がないのではないでしょうか。
「ハクビシンは甘い物が好きなのよ。砂糖をまぶしたお菓子を入れてるけど、わなに入ってくれないわね。ドーナツにしてみようかしら?」
わなの中にエサを入れている
「それはやめた方がいいのでは」と住職に伝えました。
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。
火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門