良弁僧正をたたえ 東大寺で1250年御遠忌法要
大仏殿前庭で10月16日まで3日間
奈良市雑司町の東大寺で14日、開山良弁僧正1250年御遠忌法要が始まった。1200年御遠忌以来50年ぶり。大法要は16日までの3日間、大仏殿前庭で営まれる。
池坊専好さんによる献花、千宗室さんによる献茶
初日の開白法要は約600人が参列。法要前には天皇殿から大仏殿まで僧侶や稚児らが練り行列し、多くの参拝者が見守った。
法要では、前庭に設置された舞楽台で華やかな舞楽や華道家元池坊次期家元の池坊専好さんによる献花、裏千家家元の千宗室さんによる献茶などが行われた。
橋村別当「1250年後の法要に立ち合えることが、大変ありがたく尊い」
続いて僧侶による唄匿(ばい)が唱えられる中、蓮の花びらを模した色紙をまく散華(さんげ)が行われ、橋村公英別当がこの地の神々に敬意を述べ、良弁僧正をたたえる表白(ひょうはく)文を読み上げた。
良弁僧正は、同寺前身寺院の金鐘寺に入り「華厳経講説」を主宰するなど聖武天皇を支え、同寺の創建に尽力。752年の盧遮那(るしゃな)大仏開眼供養後に東大寺初代別当を任ぜられた。
初日法要を終えた橋村別当は「1250年後の法要に立ち合えることが、大変ありがたく尊いことだと思う」と話した。