歴史文化

奈良と徳川家康【4】 家康と開山が竹馬の友 - 崇徳寺(奈良市大豆山町)

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家康がよろいを掛けたと伝わる松。現在の松は数代目になる=奈良市大豆山町の崇徳寺

 近鉄奈良駅の北側、奈良市大豆山町にある崇徳(そうとく)寺も徳川家康にゆかりのある寺。開山したのは縁誉休道和尚(えんよきゅうどうかしょう)。三河(愛知県)の出身で少年の頃、家康と竹馬の友だったと伝わる。

 

 和田倫啓住職は「一説には、休道和尚は家康が幼い頃の習字の師だったとも言われています」と話す。「どちらの説が本当かは定かではありません。家康公が武家の習い事として習字をし、その先生だったのでしょうか」

 

 先代住職の故安井良道さんが寺史をまとめた本堂建立400年記念冊子「崇徳寺の歩み」(2003年)によると、この地は長く荒れ地だったが、天正年間(1573~92年)に休道和尚が庵を建てて念仏修行をし、徳を慕う人が集まるようになった。

 

 関ケ原の戦い(1600年)を終えた家康が02(慶長7)年、奈良を訪れた際に休道和尚と再会。互いに喜び、家康は寺院を建てて知行5千石を与えようとしたが、休道和尚は固辞したという。

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