次期ローマ教皇を選ぶ選挙(コンクラーベ)を描い…
次期ローマ教皇を選ぶ選挙(コンクラーベ)を描いた映画「教皇選挙」が注目されている。奇しくも日本公開中に教皇フランシスコが死去。7日から実際にコンクラーベが始まるからだ。
教皇は枢機卿の中から選ばれるのが慣例で、投票権を持つ枢機卿による秘密投票で決定。投票は3分の2以上の票を得る人が出るまで続く。
映画は各派閥が権謀術数を用いながら選挙戦を戦う様子を描く見応えのあるスリラー。物語の軸となるのは、教会の保守派と改革派の対立だ。
キリスト教カトリックに限らず、古い宗教や文化の伝統には現代社会の規範とそぐわないものもある。伝統を守るべきか、社会の変化に合わせるべきかは根深い課題だ。
亡くなったフランシスコは性的少数者や同性婚にも一定の理解を示し、男性優位の教会組織で女性登用も積極的に進めた改革派。次期教皇は前任者の意思を継ぐ改革派か、伝統的な保守派か。現実のコンクラーベも映画と同様の構図だ。
現地の報道によると、今回は強力な候補者が不在という。映画のように意外な人が選ばれるかもしれない(法)