まだ正月気分が抜けず、週明けから本格的…
まだ正月気分が抜けず、週明けから本格的に始動する御仁も多いことだろう。年賀状の整理をすると「賀状しまい」の文言がいくつもあった。
ネット時代を反映してか発行枚数も大幅に減ったというが、これまであまりなかった「今年で最後にする」という人が増えたことも大きいのではないか。
枚数が多くて出す方も大変だが、受け取る側からすれば、年に一度のあいさつで、相手の近況を知れるのがいい。お互いにまだ元気なのだと確認できる。
元日早々に携帯電話にメールで年賀のあいさつもあって、その向こうには本人がいると思うとうれしい半面、手にしたはがきの賀状との違いを感じる。
同じ文字でも、書くのではなく、指先で「打つ」というデジタル社会になったからだし、この傾向はますます進行する。その先に何があるのかと、思うと恐ろしい。
人類が言葉だけの時代から文字を発明し、進歩を遂げてきた。新聞も書籍も厳しい時代といわれるが、文字のない世界は想像もつかない。人間の英知を信じ、しばらくは賀状を続けていこうと思う。(治)