国原譜

県内の平地の桜は先週末、一つの盛りだっ…

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 県内の平地の桜は先週末、一つの盛りだった。中和方面に自転車で出向くと、川の土手や公園、社寺、旧跡など、さまざまな場所で観桜を楽しむ人たちに出会った。

 

 集会所の一本桜の下で気の置けないご近所さんと宴席を設ける住民、桜をバックに真新しい制服の子どもとスーツ姿で写真を撮る家族にも遭遇。ほほ笑ましい様子に、紛争や厄災のない平和、平穏のありがたさを思わずにいられなかった。

 

 人々の脇を走り抜けつつ、こうした季節、場所によっては自転車に乗ったままなのも無粋だと感じ始めた。通行不可でなく、人の多い道でもないのだけれど。

 

 ある桜並木の通りにはベビーカーを押すファミリー、つえを使う高齢者、草の上に座って手持ちの食べ物を分け合うカップルもいた。自転車で走る速度とは、時間の流れが少し違った。

 

 自転車を降りて押しながら、左右から覆うように迫る桜を眺め直した。TPOにはいろいろあると改めて思った。

 

 春の交通安全運動が実施中だ。自ら操る乗り物や周囲の状況を踏まえて好手を選べれば、事故やトラブルを遠ざけられる気がする。 (智)

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