国原譜

昨年12月29日に100歳で死去したジ…

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 昨年12月29日に100歳で死去したジミー・カーター元米大統領の国葬が9日、首都のワシントン大聖堂で営まれた。人権外交でノーベル平和賞を受賞した同氏を「世界に奉仕した」とバイデン大統領は弔辞でたたえた。

 

 そのカーター氏ゆかりの地が広島県にある。三次市甲奴(こうぬ)町で、「ジミー・カーターシビックセンター」という公共施設まである。

 

 同センターは、1994(平成6)年に完成。町内の正願寺の梵鐘が、数奇な運命をたどり米国ジョージア州アトランタ市のカーターセンターに渡ったことから話が始まる。その鐘が縁で90年の10月に、カーター氏が甲奴町を訪問。以来、アトランタ市、アメリカス市との交流がスタートした。

 

 第二次世界大戦中に供出されたが、兵器にならなかった鐘が結んだ縁(えにし)は、平和を希求した同氏にふさわしい逸話といえよう。

 

 また、同氏の農場で栽培していた、小粒で甘みが強いピーナツの種は友好の証として贈られ、今では「カーターピーナッツ」として、みよしブランド認定品となっている。

 

 いろんな種をまいた人生に献杯。(恵)

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