数年前の一時期に「アレッポの石鹸(せっ…
数年前の一時期に「アレッポの石鹸(せっけん)」を使っていたことがある。石鹸素地とオリーブオイルを主原料とし、輸入品でちょっとお高い。
この石鹸のおかげで、シリア・アラブ共和国の「アレッポ」という地名も再認識していた。そこについ先日飛び込んで来たのがアサド政権の崩壊という報道。
シリアの内戦は2011年からで、同国内の各石鹸メーカーも被害を受けた。わが家で使っていたのは、工場をトルコに避難させたメーカーのものだった。
世界地図を見ると、シリアがとても複雑な情勢の地域にあることが、改めてよく分かる。内戦が終結したとしても、どのような国づくりになるのだろう。
わが国では地方も含めて、政治改革を中心とした論議の真っ最中。お隣の韓国では、軍が国会に差し向けられるという事態にまでなって騒然としている。
日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されたが、「アレッポの石鹸」もシリア伝統の産品。日本酒の酒蔵のように各工場独自のこだわりの逸品を作っているという。戦争より伝統文化が大事だと強く思う。(北)