現職と前市長の対決が注目を集める橿原市…
現職と前市長の対決が注目を集める橿原市長選は、告示まで2週間余りとなった。決戦前夜の大事な時期だが高市早苗氏が自民党県連会長を辞任したり、日本維新の会の前川清成氏が議員辞職を表明したりと、県政界が騒がしい。
この半月間のドタバタは、市長選に影響なしとはいかないだろう。現職の亀田忠彦氏は自民の推薦を受けており、前職の森下豊氏は維新の公認候補として再起を目指しているからだ。
高市氏は県連会長として組織をまとめる立場だっただけに、大臣留任を理由にするのはいかにも苦しい。今辞めるなら、春の知事選後に辞意を貫くべきだった。
ただ、市長選の構図や争点が変わるわけではない。老朽化した市役所本庁舎は東棟を除いて来春から解体される予定で、災害時に拠点となる新庁舎の建設は待ったなしの課題だ。
財政面も含めて新庁舎の建設計画が固まってからの解体が普通だが、橿原市の場合はまず解体という異例の過程をたどる。
市長選では政党の波乱に振り回されることなく、市の課題に具体的なビジョンを示し、有権者の審判を仰いでほしい。(増)