豊臣秀長の菩提寺がCF 奈良県大和郡山市の春岳院 26年の大河ドラマを見据え雨漏りの目立つ本堂を修繕、老朽化著しい庫裡は建て替え
2026年のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」の主人公、豊臣秀長の菩提寺である奈良県大和郡山市新中町の高野山真言宗「春岳院」(薮中真弘住職)は、本堂・庫裡の修繕と建て替え費用を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。
【現在の本堂は1711年に再建】
同寺は鎌倉時代中期に創建。創建当初の名称は「東光寺」であったが、秀長公の戒名から文字をもらい「春岳院」に改名した。
現在の本堂は1711(宝永8)年に再建されたもので、大規模改修を行うのは今回初めて。
「豊臣兄弟!」の放送が決定し、多くの参拝者が見込まれることから安全面を考慮して大規模改修を決断した。25年2月から「令和の大改修・第一期工事」として着工する。
修繕する個所は一部倒壊し、雨漏りの目立つ本堂の屋根と床板。また老朽化の著しい庫裡については大部分を建て替える。
修繕・建て替え費用は総額約7000万円を要し、文化財指定を受けていないため、補助金などでまかなうことができない。そのため、同寺はCFを利用して、費用の一部を募ることに決めた。
藪中住職は「先人の思いと財産を後世に伝えること、また訪れた方に安心して参拝いただくためにも実現したい」と思いを語った。
募集は25年1月17日午後11時まで。目標金額は540万円。支援者には限定特別御朱印など金額に応じた返礼品が贈られる。
問い合わせは、春岳院、電話0743(53)3033。