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ことわざ「元の黙阿弥」発祥の地、奈良市・小西さくら通り商店街で由来解説の立て札設置

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小西さくら通り商店街に設置された立て札=10月29日、奈良市小西町

 ことわざの「元の黙阿弥(もくあみ)」発祥の地とされる近鉄奈良駅近くの「小西さくら通り商店街」(奈良市)に、由来を解説した立て札(縦0.9メートル、横1.8メートル)が設置された。

 

 黙阿弥はこの近くに住む盲目の法師で、大和国(現在の奈良県)で活躍した戦国武将・筒井順昭とそっくりだったことから、順昭の死後、遺言により嫡男・順慶が成長するまで影武者として過ごした。数年後、極秘任務の役目を終えた黙阿弥は筒井家から多くの褒美をもらい、再び黙阿弥法師に戻ったという。

 

 ことわざは「再び元の状態に戻る」という否定的な意味で使われているが、順昭の菩提寺の圓證寺(生駒市上町)では「物事が成就し、成功して原点に返る」という意味で生まれたと伝えられている。立て札は、移築前に圓證寺があった同商店街の丁字路に設置されている。

 

 小西通商店街振興組合の津田辰雄理事長は「この地域で生まれたことわざを知って商店街にも来てもらえたら」と話す。 

 

 同商店街は正倉院展期間中の11日まで実施の「第18回あるくん奈良スタンプラリー」のゴール地点になっている。

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