【深掘り】ホケノ山古墳 橿考研博で重要資料、280点一挙公開 - 古墳文化の成立過程に重要な遺跡
古墳時代開始期の遺跡として注目を集めてきた桜井市のホケノ山古墳(3世紀中ごろ)。出土品が国重要文化財に指定されることを記念して、奈良県橿原市畝傍町の県立橿原考古学研究所付属博物館では、古墳文化の成立過程を考える上で重要な資料となっている指定品約280点を一挙に公開している。(竹内稔人)
ホケノ山古墳は1995~2000年に調査された。全長は約80メートル、後円部の径は約60メートルで前方部が短い前方後円墳。埋葬施設は河原石を積み上げた石槨(せっかく)の内部に、木材で構築した木槨を築いた二重構造の「石囲い木槨」と呼ばれる特異な形態。副葬品は銅鏡や銅製・鉄製の鏃(やじり)、刀剣類や工具類などが出土し、古墳の築造時期は3世紀中ごろと推定されている。
古墳の西約250メートルには日本列島最初の大型前方後円墳で「卑弥呼の墓」説がある箸墓古墳(3世紀中ごろ~後半、桜井市)が存在する。築造時期はホケノ山古墳が箸墓古墳にやや先行するか同時期とみられ、墳丘や埋葬施設の全容が分かるホケノ山古墳はヤマト王権成立期の様相を知る上で重要視されている。
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