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ペタンクが正式競技に 市郡対抗戦で熱戦展開へ - 7月開催・奈良県民スポーツ大会

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大会を運営しつつ、選手としても出場しプレーする逸﨑保前会長=4月1日、御所市民グラウンド(JAならけんペタンク大会)

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 7月に開催が予定されている奈良県民スポーツ大会(旧県民体育大会)で、今年度からペタンクが正式競技として追加される。同大会では市郡対抗戦で、競技の形式をこれまでになかったシングルス・ダブルス・トリプルスを合わせた団体戦方式を導入。各代表チームは6人一組で編成され、団体戦ならではのかけひきを楽しみながら、県の頂点を競う。

 

 県ペタンク・ブール連盟は数年前に県スポーツ協会に加盟したものの、これまで正式競技としての追加は見送られてきた。長年、同連盟を支え、この4月に会長職を退いた逸﨑保・前会長は、「最後に何か残せれば」と県スポーツ協会に働きかけ、それが実を結んで追加が正式決定した。

 

 同連盟はさらに、7年後に県で開催される国民スポーツ大会も視野に入れている。ペタンクが国スポの正式競技になるためには、47都道府県それぞれのスポーツ協会のうちの半数以上に、各都道府県のペタンクブール連盟・協会が加盟していることが必要となるが、現在はまだ20ほどという。早い段階であと3、4団体増えれば、奈良国スポの時点で正式競技化実現の可能性が大きくなる。

 

 そのためにも、ペタンクの魅力をより広く伝えるべく尽力してきた逸﨑前会長。県民スポーツ大会での正式競技化を一つの区切りとし、「5月のねんりんピックや6月の全国大会など、しばらくは大会運営をサポートしつつ、後任に後を託していければ」と話す。「後任の会長が中心となって運営していけるようになれば、今後は一選手としてペタンクを楽しんでいきたい」と笑う。

 

 県民スポーツ大会でより多くの人の目に触れることで、老若男女を問わず誰もが気軽に楽しめるペタンクの魅力が広まり、7年後の奈良国スポでの正式競技化に期待したい。(岩本淳)

 

 

【ペタンクとは】

 フランス発祥のスポーツで、ビュットと呼ばれる直径3センチの木製または樹脂製の目標球に向けて、ブールと呼ばれる直径7・05~8センチ、重さ650~800グラムの金属製ボールを投げ、目標球からの距離で競う。コートは4×15メートル以上で、主に屋外の砂や砂利の地面で行い、公園のグラウンドなどでも手軽にプレーできる。子どもからシニアまで、また車イスでもプレーでき、子ども用として直径6・5センチ、重さ600グラムのブール(11歳以下用)もある。シングルスは6球、ダブルスは1人3球ずつのチーム計6球、トリプルスは1人2球ずつのチーム計6球で対戦する。

 

 ビュットにブールを近付けることはもちろん、相手がビュットを狙いにくい位置や味方ブールを守る位置に自ブールを配置したり、不利な状況ではビュットをコート外に弾き飛ばしてそのメーヌ(セット)をリセットしたりと、状況に応じた戦略が必要となる。

 

 

 

2024年5月1日付・奈良新聞に掲載

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