社会
白から黄色へ移ろう花の色 富本憲吉が愛したテイカカズラ見頃 出身地の奈良県安堵町歴史民俗資料館
奈良県安堵町東安堵の町歴史民俗資料館で、同町の花テイカカズラ(キョウチクトウ科)が見頃となり、小さな白い花が来館者を迎えている。
テイカカズラは常緑のつる植物。花の名は鎌倉時代を代表する歌人、藤原定家が恋の執心でつたかずらとなり、愛する人の墓に絡みついたという伝説に由来。同町出身で人間国宝に認定された近代陶芸の巨匠、富本憲吉もこの花を愛し、「四花弁模様」は作品を代表する模様の一つだった。
花は直径2~3センチで先端が五つに分かれ、わずかに旋回するように開くのが特徴。白から黄へ徐々に移ろう色の変化と、甘い香りも楽しむことができる。
同館によると、例年より2週間ほど開花が早いといい、「ゴールデンウイーク明けぐらいまで楽しめるのでは」としている。