奈良・王寺町でウクライナ支援コンサート 平和への思い、歌で
やまと西和ロータリークラブ(丸田隆英会長)の「ウクライナの人々に笑顔を チャリティーコンサート」が19日、奈良県王寺町王寺2丁目の町やわらぎ会館イベントホールで開かれた。市民ら約200人が来場し、報告やコンサートを通してウクライナの人々に思いを巡らせ、平和な日常が一日も早く訪れることを願った。
多方面の社会貢献活動を行う同クラブが、平和を希求するロータリークラブの精神に沿って企画。同クラブは今年9月、ウクライナで苦難に直面する人々の支援を目的に、缶入りパン2400個の現地への輸送費を負担。今回の人道支援目的のコンサートでは、入場料にあたる支援金と会場での募金を、ウクライナで市民の支援を続ける機関に届ける。
冒頭、丸田会長が「このコンサートを、世界各地の戦争、紛争で苦しむ人々に思いをはせ、平和について考えるきっかけにしてもらえれば」とあいさつ。
続いて日本国際飢餓対策機構の清家弘久理事長が同機構の活動や、医療体制なども不十分なウクライナ市民の窮状を写真を交えながら紹介した。
またウクライナ・ハリキウから避難してきたナタリア・コプトセバさんが、ロシア侵攻後の不安や恐怖、母国に残る家族への心情などを涙交じりに語った。
この後のコンサートでは、ソプラノ歌手の内海緑さんが吉田はるみさんのピアノ伴奏で歌唱。戦争で隣国などに避難したウクライナの子どもたちや母親に向けた子守歌やオペラの歌曲、平和を願う楽曲の数々を披露し、会場を温かい空気に包んだ。