九州を代表するお菓子の一つで、全国にそ…
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九州を代表するお菓子の一つで、全国にその名が知られるもの―それは、鹿児島の「ボンタンアメ」(セイカ食品)。1925(大正14)年の誕生から100年を迎えた(4月25日付経済面既報)。
ボンタンは鹿児島特産のかんきつ類。ブンタン(文旦)、ザボンとも呼ばれる。この果汁に水アメ、砂糖、麦芽糖、もち米などを加えたシンプルな商品だ。
特徴的なのは、1個ずつ包まれたオブラートのまま食べられること。昔、薬をのむ時にお世話になった、あの薄いでんぷんのフィルムで、それ自体も懐かしい。
ロングセラーになったのは派手な宣伝を打たず、人気のピークを作らない販売方針を貫いたからだという。時代や流行に流されないという信念が、10粒の四角いアメに込められている。
記事を見てスーパーやコンビニを回ってみたが、4軒目のスーパーでやっと購入できた。「南国特産 登録商標 ボンタンアメ」という箱のデザインは、発売当初とほぼ変わらないそうだ。
歯にくっつきやすいので、ゆっくりと味わいたいものだ。100年という歴史の重さをかみしめながら…。(恵)